
チャペルの外壁にはひし形や丸の穴が碁盤の目のように並んでいる=いずれも杉並区の東京女子大で(久野千恵子撮影)
JR西荻窪駅から15分ほど歩くと、静かな交差点の一角に木々が生い茂る。その中に白い船のような美しい建物が見える。東京女子大のチャペル・講堂だ。旧約聖書の創世記に記された、一家族と動物を大洪水から救ったノアの箱舟を思わせる。
チャペルの外壁は、虹の7色を細かくした42色のステンドグラスとコンクリート・ブロックを組んで造られ、ひし形や丸の穴が碁盤の目のように並ぶ。穴を通過した日の光はチャペルの内部に多様な輝きをもたらす。空模様で色合いは微妙に変わり、1日として同じ日はない。

多様な輝きが広がるチャペルの内部(久野千恵子撮影)
「キリスト教で虹色は重要です。創世記では大洪水の後、神は、もう決して人類を滅ぼさないと約束して虹がかかる。平和や祝福の象徴なのです」と現代教養学部人文学科教授でキリスト教センター長の佐野正子さん。

チャペルの特徴を説明する現代教養学部人文学科教授の佐野正子さん(中)ら大学関係者(久野千恵子撮影)
チャペルと講堂は、同じ棟内に設けられ、どちらからも聞こえる位置にパイプオルガンを置いたため一体性を帯びる。チャペルでは午前中、オルガンの前奏に続き15分の礼拝を行う。学生は100人ほど姿を見せる。人格教育の授業の一環で、説教壇に立つのは近隣の牧師や大学関係者ら。
4年生の一人は「印象に残るのは、森本あんり先生(前学長、国際基督教大名誉教授)の話です。効率優先の現代社会にあって、違和感を持ち、粘り強く考える大切さを教えてもらった」と振り返る。「進路に悩み、話の中にヒントを見つけた」という学生も。
大学は1918(大正7)年に開学し、24(同13)年に現在の場所(杉並区善福寺2丁目)に移った。チャペル・講堂や本館など10棟のうち、現存する7棟は国の登録有形文化財だ。いずれもチェコ出身の建築家アントニン・レー...
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