6月29日に開票された東京都杉並区長選は、リベラル系の区議らが推す現職の岸本聡子氏が大差で再選を果たした。自民党は元区議の大和田伸氏を擁立し、党の看板と組織力を前面に出したが、大和田氏の得票は岸本氏の半分にとどまった。

再選を決め支援者と喜ぶ岸本聡子氏(中)=東京都杉並区で(久野千恵子撮影)
都内の首長選では、清瀬市長選(3月)や練馬区長選(4月)などに続く自民推薦候補の敗北。国政では高市内閣の支持率は依然として高水準にあるが、政党支持よりも地域課題が重視されることも多い首長選で、自民は苦戦が続いている。(鈴木太郎、木谷孝洋)
大和田氏は29日午前、区内の事務所で支持者に敗戦の弁を述べた後、記者団の質問に声を絞り出すように語った。

杉並区長選で落選し、支援者らに頭を下げる大和田伸氏=東京都杉並区で(横田航洋撮影)
「街頭での雰囲気は悪くなかったが、現区政をふんわりと許容するイメージが強く、自分が区議として感じた岸本区政のゆがみを浸透させられなかった」
自民側は、2月の衆院選で「高市旋風」により都内の全選挙区を制した勢いを背景に、1999年以来27年ぶりに推薦候補を擁立。リベラル系からの区政奪還を目指していた。
大和田氏は、区議補選(改選数2)に自民党公認で立候補した杉浦岳志氏とともに、党の看板と組織力を生かした選挙戦を展開した。
地元選出の衆院議員や都議、区議らに加え、区内在住の朝日健太郎参院議員、元区長の山田宏参院議員が全面的に支援。告示前の集会には片山さつき財務相を弁士として招いたほか、杉浦氏が秘書として仕えた岸田文雄元首相も応援に入った。

自民党衆院議員の萩生田光一氏(資料写真)
選挙戦終盤には、自民都連で影響力を持つ萩生田光一党幹事長代行がビデオメッセージを寄せ「(大和田氏を)自信と責任を持って推薦した。最適任だと思います」と述べた。
東京新聞は選挙期間中の22〜24日、15カ所の期日前投票所から地域が偏らないよう6カ所を選び、投票を済ませた有権者計100人に投票先などを尋ねた。
その結果、2月の衆院選の東京8区(杉並区の大部分)で自民の門寛子氏に投票した有権者の3割弱が、岸本氏に投票して...
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