全国屈指の強豪がひしめいた高校野球選手権西東京大会は、26日の決勝で八王子実践(東京都八王子市)が初優勝した。指揮を執るのは、米大リーグ・ドジャースとのマイナー契約という異色の経歴を持つ河本ロバート監督(40)だ。専用グラウンドなし、特待生制度なし、平日の練習は2時間のみ。決して恵まれた環境とは言えない中、自主性を重んじる米国仕込みの指導で甲子園へと導いた。(落合夏子)
女子バレーボール部の強豪として知られる同校だが、野球部は強化指定部活ではない。校庭はせいぜい内野程度の広さ。平日は週3回、近隣の少年野球チームのグラウンドを借りて練習する。完全下校は午後6時半で、移動時間を除くと2時間しか練習できない。

試合前のノックを終え、帽子を取ってお辞儀をする八王子実践の河本ロバート監督(中)=26日、神宮球場で(沢田将人撮影)
「言葉にならないくらい、感慨深かったです」。優勝を決め、河本監督は喜びをかみしめた。選手たちからは親しみと尊敬を込めて「ロバートさん」と呼ばれる。
米国人の父と日本人の母の間に生まれた河本監督は同校野球部OB。中学まではサッカーをやっており、高校入学後に正式に野球を始めた。亜細亜大に進学し、投手として最速152キロをマーク。プロ野球からの誘いもあったが、ドジャースとマイナー契約をして夢を追った。
米国の環境は過酷だった。バスでの長距離移動はざらで、「給料は本当にわずか。1ドルのダブルチーズハンバーガーでタンパク質を摂取した」。ただ、選手の個性と自主性の大切さを学んだことは大きかった。選...
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