全国の民泊施設の4割が集中する東京23区のすべてで来年1月までに、民泊の営業が制限されることが東京新聞の調べで分かった。騒音やごみ出しルールの不徹底などに住民から苦情が増加し、生活環境を守るため規制を強める。専門家は、民泊を可能にした住宅宿泊事業法(民泊新法)が「観光立国」の名の下で宿泊室数の大量供給を優先した結果、「ツケが地域に回ってきた」と指摘する。(増井のぞみ、橋本誠)
一般の住宅に有償で宿泊できるようにする民泊新法が2018年に施行されてからの8年間で、23区の施設の届け出数は1万6920件(7月15日時点)に上る。営業日数は新法では「年間で180日を超えない範囲」と定められている。
23区のうち18区は、新法施行に合わせて営業日数を制限する条例を制定済み。それ以外の墨田、葛飾、江戸川、北、豊島の5区では今年3月末まで法定どおりに営業できたが、墨田と葛飾両区は4月から営業日数を制限し、豊島区も12月から同様の条例を施行する。

東京都心の夕景(資料写真)
営業日数の制限には「禁止」(営業日数ゼロ)も含まれ、江戸川区は7月から、北区も来年1月から、いずれも住宅地域で家主が不在の施設は民泊の新設を禁じる。民泊施設が3775件あり全国自治体で最多の新宿区は住宅地での「原則禁止」を打ち出しており、台東、豊島両区も住宅地などでの新規営業を認めない方針を決めている。
世田谷区は、適正に運営している業者については営業日数を増やす「緩和」を検討し、現行条例で120日程度から180日までにする考え。ただ家主が施設に居住し悪質な苦情がないことなどが条件で、該当しない業者は引き続き日数を制限するほか、条例改正案では、営業に際して住民への周知や迅速な苦情対応などを義務付ける「規制強化」も盛り込む。
各区が特に厳しい目を向けるのが「家主不在型」の営業形態だ。施...
残り
785/1599 文字
この記事は会員限定です。エントリー会員(無料)に登録すると、続きを読めます。
無料会員に登録して読む
ログインする
無料会員(エントリー)に登録すると
会員限定記事を読める
有料会員限定記事も月3本まで読める
有料会員などの会員種別、登録手続きについて詳しく知る
よくある質問はこちら
