東京都心部の再開発で計画を見直す動きが相次いでいる。物価高や人手不足に加え、中東情勢による原油価格高騰が建築資材にも波及するとの心配も出始めた。都心部は大規模な事業が多く、工期も長期に及び工費高騰の影響を大きく受けやすいため、いったん様子見してリスクを回避しようという開発側の思惑がのぞく。(中沢誠、鈴木太郎、鈴木里奈)
「これ(工費高騰)が解消するのかどうか、なんとも読みづらい」。西武ホールディングス(HD)の広報担当者は、先の見えない悩ましさを口にした。

再開発の工期を精査することになったグランドプリンスホテル新高輪(中央)=2022年7月撮影
西武HDは5月14日、グランドプリンスホテル新高輪(港区)の再開発について、2028年度着工、2032年度完成としていた工期を「精査する」と発表。2026年度中に終了予定だった同ホテルの営業を、2027年4月以降も続けるとした。
担当者は理由を「建築費の高騰、人手不足、ゼネコンの施工能力といった外部環境や弊社の投資対効果を照らしながら、今やるのか、もうちょっと様子を見たほうがいいのか精査したい」と説明した。
同日には、日本を代表するホテルの一つの帝国ホテルが、2031~2036年度としていた東京本館(千代田区)の建て替え時期を「未定」と発表した。周辺の内幸町地区と一体で進める再開発の遅れによるもので、ホテル側は「より質の高い計画を検討する期間が必要と判断した」とする。隣のタワー館の...
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