〈ウォッチ・バスケBリーグ〉
Bリーグプレミア(Bプレミア)東京サンロッカーズは4日、最大震度7を観測した熊本地震の被災地支援に役立ててもらおうと、選手自ら募った寄付金計37万1980円を、熊本県の木村敬知事に託した。通常の慈善活動ではなかった。多くの選手のルーツがあり、新たな歴史を刻むBプレミア元年の始まり地への思いがあった。(渡辺陽太郎)
東京SRは7月、東京都渋谷区から江東区に本拠地を移転。合わせてチーム名もサンロッカーズ渋谷から東京SRに変更した。監督に名古屋ダイヤモンドドルフィンズを4度のプレーオフ、チャンピオンシップ(CS)に導いたショーン・デニス氏を招き「強固な守備がけん引する速い攻撃」の新スタイルで、Bプレミア元年の躍動を狙う。

琉球との練習試合の会場で寄付金を募る東京SRの田中大貴(中)や大庭圭太郎(左)ら=2日、大分市で(ⒸSUNROCKERS)
8月下旬からの大分県合宿と熊本、福岡両県でのBリーグワン(Bワン)チームとのプレシーズンゲームで始動予定だった。だが、7月下旬、熊本が地震の被害を受け、合宿と試合の実施が危ぶまれた。
それでもクラブ運営会社の神田康範社長は「状況が許すなら、やりたい」と願った。神田社長は熊本市出身。スポーツビジネスに関わる中で「スポーツには人を元気にする力がある」と学んだ。
神田社長だけでなく福岡県出身でクラブ生え抜きのベンドラメ礼生(れお)を初め、選手やスタッフには九州出身者が多い。ベンドラメは「不安な日々が続き笑うことができない。そんな方々の笑顔が多くなる。そんな瞬間をつくりたい」と全力プレーを誓った。
合宿や試合は実現した。選手はデニス監督の新たなバスケットを体に染み込ませるため、汗を流した。被災地への思いも忘れていない。大分県での合宿中、琉球ゴールデンキングスとの練習試合の開催日には、選手自ら寄付を募り21万9710円を集めた。

熊本ヴォルターズ戦でドライブを仕掛ける東京SRのラウリー・アルキンズ(中)=5日、熊本市の熊本県立総合体育館で(ⒸSUNROCKERS)
その中でも、被災地に特別な思いを持つ選手がいた。加入予定だった外国籍選手の過去の負傷が回復せず契約解除となった際、急きょチームに加わったラウリー・アルキンズだ。
米プロNBAでもコートに立った28歳は今年2月から5月まで、Bワン(当時B2=2部)熊本ヴォルターズでプレーしていた。「短い期間だったけど熊本はずっと大切な場所だ。温かく受け入れてくれたクラブやチームメー...
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