補助金打ち切りを前に、駆け込みで再開発に参入する動きが、東京都内で相次いでいる。手続きを進めるには、住民の合意が大前提だ。中野駅近くのタワーマンション建設計画を巡っては、地権者の一部が「補助金目当ての性急な再開発は将来に禍根を残す」と反発している。(中沢誠)

中野四丁目西地区(右側)で計画中の再開発について話す板垣寿一さん。左奥に見えるのが中野サンプラザ
タワマン計画が持ち上がっているのは、中野サンプラザの裏手に位置する「中野四丁目西地区」。低層の住宅や事務所が立ち並ぶ一帯を、高さ約180メートル、地上47階建て1000戸超のマンションに建て替える。

「ここは6年前も都市計画決定の手続きに入ろうとしたが、賛同を得られずに頓挫しているんです」。この地区で親の代から暮らす板垣寿一さん(71)が明かす。タワマン建設に抵抗感を抱く地権者も少なくないという。
ところが、2025年3月に国土交通省が補助金の対象を絞り込むと通知すると、膠着(こうちゃく)状態だった計画がにわかに動き出した。デベロッパー主導の準備組合が、地権者に対し、2026年度末までに都市計画決定を目指すと示したのだ。
板垣さんは、その日のことを鮮明に覚えている。ちょうど1年前の2025年秋、準備組合の事務局が、...
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