女性が医療機関の一部関係者のみに身元を明かす「内密出産」を実施している賛育会病院(東京都墨田区)の賀藤均院長は2日、都庁で記者会見し、妊婦の受け入れを始めた昨年3月末から1年間で7人の内密出産に対応したと発表した。新生児を匿名で預かる「ベビーバスケット」(BB)に、20人が預けられたことも明らかにした。
内密出産を行った医療機関は、熊本市の慈恵病院に次いで国内2カ所目で、首都圏では初めて。

内密出産やベビーバスケットの報告書について話す賛育会病院の賀藤均院長(中)ら=都庁で
病院を運営する社会福祉法人「賛育会」の報告書などによると、59人から内密出産の電話相談があり、20人と面談。うち11人は内密出産の希望を撤回し、残り9人のうち、内密での対応が困難だと判断された2人を除く7人が出産した。
20代が4人と最多で、10代、30代、40代以上が1人ずつ。いずれも関東圏在住で、学生が4人、会社員が2人、アルバイトが1人だった。全員が母子手帳を所持していなかった。
BBの20人はほとんどが、出生後24時間以内とみられる新生児。一部の母親から看護師が事情を聴いたところ、子を預けた理由は「経済的ゆとりがない」が最多で「妊娠を告げたらパートナーとの音信が途絶え一人では養育できない」「中絶を考えたが決断できなかった」という声もあった。
大半が自宅で孤立出産し、貧血状態で入院した母親もいたという。内密出産はこうした危険に対応できる可能性が高まる。
賀藤氏は会見で、内密出産に対する公的支援の拡充と制度化を要望。現状では出産育児一時金が支給されず病院が費用を肩代わりする場合があることや、母親の個人情報を民間病院が長期保管するのに限界があることなどが課題だとした。BB利用者を含め「女性らの生活環境の改善を図るサポート体...
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