都内68地区の再開発、9割で「工期遅れ」「事業費増」 工費高騰と人手不足の影響、計画見直しも

ビッグデータ Jul 7, 2026 IDOPRESS

東京都内の市街地再開発事業の9割弱で、工期の遅れや事業費の増加が生じていることが東京新聞の調査で分かった。物価高による工事費の高騰や人手不足が影響している。採算が見込めず、計画の見直しを迫られるケースも出ており、都内でも再開発の行き詰まりが顕在化している。(皆川剛)

◆工事業者が決まらず、着工目標の延期も

東京新聞は、昨年10月末時点で認可を受け事業に入っている都内68地区を調査。昨秋から今年6月にかけ、地元自治体や事業主体の再開発組合、地権者らに取材した他、都が開示した関係資料を分析した。

事業認可後に完成時期を延期したか事業費を増額したか、あるいは両方に該当するケースは計60地区(88%)に上った。このうち延期は52地区(76%)。15地区が2年以上で、そのうち8地区は3年以上遅れていた。着工が遅れ、完成時期が不明も2地区あった。理由の多くは「工事費高騰」で、工程や事業計画の精査や人手不足の影響を挙げた回答もあった。

板橋区のハッピーロード大山商店街に100m超のタワーマンション2棟を建てる計画の「大山町ピッコロ・スクエア周辺」は、完成時期を4年9カ月延期。理由は「権利者との調整に時間を要したため」(板橋区)という。

2023年9月着工予定だった千代田区の「飯田橋駅東」は、今も工事が始まっていない。関係者は「工費高騰と人手不足で請け負う事業者が決まっていない」と明かす。着工目標を2028年9月に延期したが、「完成時期は不明」という。

◆「工事費高騰で採算が合わなくなっている」

認可時より事業費が増えたのも52地区(76%)あり、うち7地区は60%以上も増額した。中央区と港区に集中し、大半は500億円を超えるような大型プロジェクトだった。

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