コロナ禍で狂った人生の歯車…執行猶予期間中にバイト先から商品券を盗んだ27歳男が悔やんだ「自分の弱さ」

生物学 Jun 2, 2026 IDOPRESS

〈法廷の雫〉

アルバイト先のファストフード店で2万円分の商品券を盗んだ男(27)は5月26日、東京地裁の531号法廷で判決を言い渡された。

「主文。被告人を拘禁刑1年に処する。5年間その刑の執行を猶予し、保護観察に付する」

5年は法律で決められている執行猶予期間のうち最も長い。被害額2万円の窃盗事件としては珍しい。

加藤貴裁判官は判決理由で「実刑判決が視野に入る事案」と指摘した。

◆大学在学中に学内で窃盗未遂事件を起こし退学処分に

男は2023年1月に窃盗未遂罪で懲役1年執行猶予3年の判決が確定し、今回の犯行は猶予期間中だった。

執行猶予期間中の再犯懲役1年執行猶予3年の判決の場合、判決の確定した日から3年間、刑の執行が猶予される。執行猶予期間中に再び罪を犯して起訴され、拘禁刑以上の実刑が言い渡されると原則、執行猶予は取り消される。再び執行猶予判決だった場合は取り消されない。執行猶予期間中に再び罪を犯し、猶予期間が満了した後に起訴された場合、執行猶予が取り消されることはないが、再犯分の判決で実刑となる可能性が大きくなる。

法廷での証言によれば、男の人生の歯車が狂い始めたのは大学2年生のころ。

被告「部活動の遠征費や生活費をバイトで賄っていましたが、2年のときにコロナ禍が始まり、バイトできなくなってしまった。クレジットカードも利用限度額に達し、借金するようになりました」

大学在学中に借金は増え、2022年に学内で窃盗未遂事件を起こし退学処分に。

未遂事件の裁判記録では、当時の借金は母親が返済したはずだった。

◆借金やクレジットカードの未払い金は190万円ほどに膨れ上がり

しかし、男には親にも打ち明けられず、裁判でも明らかにならなかった別の借金が90万円近くあった。

大学を辞めた後、男は1人暮らしをしながらファストフード店でアルバイト。休みの日にはスキマバイトもして返済を続け、本人も「なんとかなる」と考えていた。

しかし、2025年に再び歯車が狂い始める。

2月からバイト先で社会保険に加入し、保険料の支払いで収入が減ってしまった。

加えて、風邪で勤務できない日もあり、クレジットカードの支払いに窮するようになった。

商品券に手を付ける前には、勤務中に持病のてんかんで倒れ入院した。

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