トイレが異常に近い102歳の母、支えられなかった71歳長女 施設入居が決まっていたのに「思い詰めて…」

〈法廷の雫〉 「主文、被告人を懲役3年に処する。5年間その刑の執行を猶予する」。11月17日、東京地裁立川支部の法廷で、判決を言い渡さ...

ソフトウェア Nov 20, 2025 IDOPRESS

〈法廷の雫〉

「主文、被告人を懲役3年に処する。5年間その刑の執行を猶予する」。11月17日、東京地裁立川支部の法廷で、判決を言い渡されている間、被告の女性(71)は正面を向いたままじっと聞き入っていた。

裁判で問われたのは昨年7月22日朝、東京都国立市の自宅で、102歳の実母の首を絞めるなどして殺害した殺人罪。母は同月内には介護施設に入居する予定だったのに命を奪ってしまった。

◆トイレ介護を繰り返して腰を痛め救急隊員の出動も1回しか頼めず…

女性は長女で、2012年、母の求めに応じ両親の面倒を見るため実家に戻った。2021年に父が他界してからは2人暮らしになった。

東京地裁立川支部

事件の1週間ほど前から、母のトイレの回数が異常に増え、10分おきに声をかけられた。母はかたくなに、おむつに用を足そうとしなかった。女性はその度に母を抱きかかえ、ベッド脇のポータブルトイレまで運んだ。

当時の女性は157センチで49キロ、母は151センチの29.5キロ。重労働を繰り返すうちに腰を痛めた。ケアマネジャーに相談し、数日中に母が介護施設に入居することが決まった。事件前日のことだった。

事件当日午前4時ごろ、物音で目を覚ますと、自力でトイレに行こうとした母がベッドから落ちていた。腰痛で持ち上げることができなかったため、110番や119番で助けを求めた。救急隊員らは母をベッドに戻したが「今回は...

残り

618/1207 文字

この記事は会員限定です。エントリー会員(無料)に登録すると、続きを読めます。

無料会員に登録して読む

ログインする

無料会員(エントリー)に登録すると

会員限定記事を読める

有料会員限定記事も月3本まで読める

有料会員などの会員種別、登録手続きについて詳しく知る

よくある質問はこちら

テクノロジーエコー: Tech、AI、Aerospace、Biotech Newsのソース

テクノロジーエコー、日本の科学技術ニュースポータル。 テクノロジー、人工知能、バイオテクノロジー、データ、その他の分野の最新の発展について報告することに尽力しています。
© テクノロジーエコー プライバシーポリシー お問い合わせ