高島平タワマン化に伴う道路延伸計画、地元の反対受け延期に 50年前にも同じ場所で住民が立ち上がった歴史

賃貸タワーマンション(タワマン)に一部が建て替えられる東京都板橋区の高島平団地で、住民らが建て替えに伴う区道の延伸計画に反発していた問...

エネルギー Apr 24, 2026 IDOPRESS

賃貸タワーマンション(タワマン)に一部が建て替えられる東京都板橋区の高島平団地で、住民らが建て替えに伴う区道の延伸計画に反発していた問題で、区は計画の延期を決めた。歩道と緑地を横切ることに反対する住民の声が多かったためだ。背景には、もともと車道だった道路を住民運動により歩道として獲得した歴史がある。その歴史を調べてみた。(増井のぞみ)

◆工事のトラックが多数通り「安全面で問題がある」

区道の延伸計画は、タワマン建設予定地に立つ旧高島第七小学校(旧高七小)を解体するために持ち上がった。区は、学校西側の区道を延伸し都道の高島通りとつなぎ、工事車両の出入りをしやすくしようとしていた。

だが、その途中にある歩道と緑地を横切ることになり、工事のトラックが多数通るとして、住民らは「高齢者が多いので安全面で問題がある」と反対していた。区は信号機の設置は、交差点との間隔から難しいと説明していた。

◆反対を受けて「解体工事の時には行わない」と板橋区

タワマン建設予定地に隣接する区道。手前に延伸して、歩道と緑地を車が横切ることになる

地元の高島平三丁目自治会は道路接続撤回を求める陳情を区議会に提出したが、区は「西側の区道は歩行者、自転車がかなり少ない」などと答弁し、陳情は2024年10月に不採択となった。自治会は2025年3~4月、建て替え対象の団地がある高島平二丁目団地自治会とともに、反対署名3538筆を集めて区に提出した。

この反対の声を受け、旧高七小の解体工事の前に区道延伸を計画していた区は「2026年度から2年かける解体工事の時には行わない」と延期を余儀なくされた。

過去の歴史をひもとくと、旧高七小の建設時にも同じ問題が起きていた。

◆「車で団地に出入りするのに不便」賛成意見も

歩道を歩く住民。区道(奥)が手前に延伸すると車が横切ることになる=東京都板橋区で

1978年5月の自治会報によると、新設する高七小の建設工事の車の出入りには、西側区道や南側の買い物道路は使用しないよう、区に自治会が強く主張したという。同月の高島平新聞にも、工事用車両は歩道の一部を使用する予定と記されていた。

もちろん、住民全員が区道延伸に反対しているわけではない。西側区道は行き止まりのため車が方向転換で苦労しており「車で団地に出入りするのに不便なため延伸に賛成」という意見もある。

◆歩道は「幼い子どもがいきなり走り出しても安心」

区道と交差する予定の歩道で、団地住民が掲げたプラカード

記者がこの歩道を取材するようになったのは、2025年2月まで高島平団地に8年半住んで毎日のように歩いていたからだ。ベビーカーを押したり、リュックを背負って通勤したり。幼い子どもがいきなり走り出しても安心でき、桜の花や緑地のイチョウの紅葉に季節を感じた。

この歩道は、都営三田線高島平駅―新高島平駅間にほぼ相当する長さ約640メートル、高島平3丁目の北側を東西にゆったりとした歩道が貫いている。

白杖を手に、歩道に立つ阿部美保子さん

反対するのは住民のエゴな...

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